沖縄にあと10頭しかいないジュゴンを救おう  この豊かな海と命を将来に残そう


 2010/4/5回覧メールより              
        
          北限のジュゴンを守る会 首相に申し入れ

                                                加賀谷いそみ

 私たち「北限のジュゴンを見守る会」は首都圏39団体(市民運動と労働運動)で構成する「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」(略称・辺野古実)に参加している自然保護団体です。辺野古実は2004年、日米両政府が辺野古沖に海上基地を建設する計画に反対して結成され、その後ずっと活動を続けています。

 辺野古実は毎月第1月曜日に防衛省への抗議や申し入れ(防衛省行動)を続けていますが、最近ではそれ以外に、3月12日(金)以来
毎週金曜日、首相官邸前で「普天間基地の沖縄県内移設」に反対する集会を行ない、4月も続けています。
 この持続的活動では、毎回、辺野古実に参加している団体や個人が鳩山首相などに申し入れをしています。4月2日の行動では、私たち「北限のジュゴンを見守る会」が鳩山首相に申し入れを行ないましたので、その文書を紹介します。

        

北限のジュゴンを見守る会  2010年4月4日

◆内閣総理大臣・鳩山由紀夫氏への申し入れ書◆

                         北限のジュゴンを見守る会(代表・鈴木雅子)

                                                 2010年4月2日

  私たちは自然保護団体として、鳩山首相に要求します。あなたは、普天間基地の移転先探しをやめ、米国政府に「世界で一番危険な基地」(ラムズフェルド前米国防長官)、普天間基地の即時閉鎖・返還を毅然として要求すべきです。

 乱獲や開発などにより一度は絶滅したと考えられていた海生哺乳類ジュゴンは、辺野古海域が普天間基地の移設候補地とされたことによって生存が確認されました。

国際的な保護動物であり、国の天然記念物である「北限のジュゴン」(世界的な分布で一番北に生息するジュゴン)の生存は多くの人びとに希望を与え、沖縄の自然のすばらしさを改めて広く認識させることになりました。

私たちの活動はジュゴンが再発見されたときから「北限のジュゴン」の保護を目的として、もう10年も続いています。

 しかし、いま、私たちの眼前に、キャンプ・シュワブにまたがり、辺野古沖と大浦湾を埋め立てる、いわゆるキャンプ・シュワブ沿岸域案(現行案)と、キャンプ・シュワブ陸上案、さらに勝連半島沖埋め立て案が突きつけられています。

 現行案は「海殺し」そのものであり、ジュゴンの生息環境をいま以上に破壊します。ジュゴンの回遊が確認されている海域の埋め立てはジュゴンの生存の根を絶ちます。

 過去に検討され破棄されたはずのキャンプ・シュワブ陸上案は一見、海の環境破壊と関係ないように見えますが、それがどのような規模のものであっても、大勢の海兵隊員の移住により生活排水問題をもたらすことは避けられません。しかも大量のヘリの機体洗浄のため、常時化学洗剤を含む淡水を使用せざるを得ず、それが深刻な海洋汚染を引き起こすことは火を見るよりも明らかです。

 沖縄の海と山、森や川は一続きの豊かな自然生態系です。ですからキャンプ・シュワブの陸上部にヘリパッド、ヘリポートや固定翼機用の滑走路を建設することは、豊かなヤンバル(沖縄〔本〕島北部地域)の自然を破壊することにほかなりません。

キャンプ・シュワブ陸上部の基地機能の拡大は、航空騒音などによる住民被害ばかりでなく、移設関連工事による森林植生の破壊や、流入河川や地下水脈の攪乱赤土の流出などを引き起こします。森や山の開発は自然生態系に計り知れないダメージを与え、ジュゴンの住む海にも悪影響を与えます。

 それに、いわゆる勝連半島沖埋め立て案は、とてつもない暴論です。極東最大の嘉手納米空軍基地をしのぐ巨大基地の建設が何をもたらすか、誰にも明らかではないでしょうか。

千ヘクタール以上の人工島を作るのに海底から土砂を吸い上げることを構想する人がいますが、もしそうであるなら、おそらく数千ヘクタールかそれ以上の海域をひどく荒らすことになります。

モズクを育む海の破壊によって地元漁業は壊滅的ダメージをこうむります。

 近年においてもジュゴンの目撃情報がある金武(きん)湾から勝連半島をはさむ中城(なかぐすく)湾一帯はかつてジュゴンの生息海域でした。将来的にも沖縄ジュゴンの個体群を持続的に維持する可能性のある海域として大変重要です。

  人工島に3600メートル以上の滑走路2本と3000メートルの滑走路1本を建設し、しかも航空自衛隊那覇基地と米軍那覇軍港を移設するという構想は、沖縄を永遠に基地の島にするということです。

そんな構想によって、沖縄の豊かな自然とそれに依拠する生活を破壊することは犯罪です。断じて許されることではありません。

沖縄の人びとが求めているのは、基地の重圧の「負担軽減」ではなく「ジュゴンと共に生きる基地のない平和な島」であることを、あなたは、いま一度、重く受け止めるべきです。

 いま鳩山政権が米国政府と協議を開始しようとしているどの案も、沖縄の人びとが一致して強く反対している「県内移設」にほかならず「沖縄の民意」を正面から踏みにじるものです。

私たちはジュゴンを保護し、沖縄の豊かな自然を守るため、どのような「県内移設」案にも反対します。

 繰り返します。あなたは、普天間基地の移転先探しをやめ、米国政府に「世界で一番危険な」普天間基地の即時閉鎖・返還を毅然として要求すべきです。

普天間問題の解決にほかに方法はありません。

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         生物多様性センターの国際署名―団体署名を4月21日11:00まで募集

http://closethebase.org/environmental-issue/center-for-biological-diversity-sign-on-letter/

CBD Sign-On Letter

ご賛同いただける団体は、4月20日・午後5時(アメリカ・カナダ西海岸時間)(日本時間4月21日・午前11時)までに、ピーター・ガルビン(Peter Galvin pgalvin@biologicaldiversity.org)までご連絡いただけますとありがたいです。また、今回の賛同署名にご賛同いただけそうな他の団体への転送もどうぞよろしくお願いいたします。

皆さまへ

すでにご存知の通り、沖縄県名護市辺野古沿岸の極めて貴重な珊瑚礁が、巨大な米軍基地建設計画によって破壊される脅威にさらされています。この新基地建設が実施されると、約400種の珊瑚、1000種以上の魚、3種のウミガメ、そして、マナティーと同類であり、日本の天然記念物であるジュゴンなど、その他多くの希少野生生物にとって重要な生息地が破壊されることになります。名護市住民はこれまで、住民投票で米軍基地建設に対して反対票を投じ、加えて、今回の沖縄県議会においても、米軍海兵隊基地を国外・県外移設するよう鳩山首相に求める意見書案が全会一致で可決されました。しかし、米国政府はその声を未だ聞き入れることはなく、日本政府も決断できないままでいます。

鳩山首相は、2006年の日米合意案どおりに米海兵隊普天間基地のキャンプ・シュワブ沿岸への移設を進めるのか、あるいは、米国側に対して新たなる代替地の交渉を試みるかを、2010年5月末までに決断すると表明しています。

このような状況から、今、私たちは行動を起こさなければなりません。そこで、オバマ大統領と鳩山首相へ普天間基地閉鎖と辺野古への移設計画の撤回を求める意見書を提出いたします。この意見書への署名にご賛同をお願い申し上げます。皆様の声をこの意見書に載せることは、ジュゴンと、生物学的に地球上で最も重要な場所のひとつを守る活動に大きな助けとなります。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

生物多様性センター
自然保護ディレクター
ピーター・ガルビン
電話 (707)986-2600
Email: pgalvin@biologicaldiversity.org

アメリカ合衆国大統領 バラク・オバマ 殿
内閣総理大臣 鳩山由紀夫 殿

拝啓

米国海兵隊普天間基地のキャンプ・シュワブ及び辺野古沿岸への移設案が計画通りに行われれば、沖縄に残された健全な珊瑚礁の生態系の一つを破壊し、国内外で保護されている多くの生物を絶滅の危機へと追いやることになります。

2006年の二国間合意において、日米両政府は、問題が山積の米軍普天間飛行場をキャンプ・シュワブ、辺野古沿岸へ移設することに合意しました。

しかしながら、この移設計画は、約400種もの珊瑚や1000種以上の魚の生息地を含む貴重な生態系を破壊してしまうことを考慮に入れていない短絡的な案です。さらに、絶滅危惧種のウミガメや豊かな自然環境を象徴し天然記念物である沖縄ジュゴンに悪影響を及ぼすことにもなります。

姿がマナティーに似ていて、文化的にもなじみの深い沖縄のジュゴンですが、今、絶滅の危機に瀕し、辺野古に残された僅かな手つかずの自然に身を寄せて命をつないでいます。

日本哺乳類学会では、沖縄のジュゴンの絶滅が加速すると判断し、ジュゴンを絶滅危惧種の哺乳類としてレッドリストに登録しました。沖縄の人たちにとって文化的にも重要なジュゴンは、今では沖縄の海に僅か約50
(*下記参照1によれば10頭)しか残っていないといわれています。新基地建設は、そのジュゴンが生き残るために必要な餌場である海草藻場を破壊し、沖縄のジュゴンに残された最後の貴重な生息地を脅かすことになります。

沖縄のジュゴンは、その地域だけで大切にされているのではなく、世界中から関心を集める特別な生き物としても認められています。

国際自然保護連合(IUCN)は、「2010年国際生物多様性年」におけるジュゴン保護の推進(「ジュゴン年」)を決議しています。そして、ジュゴン保護区の設立や、米国海兵隊基地建設による悪影響を最小限、または避けるための行動計画の設立を日本政府に強く求めています

また、国際自然保護連合のジュゴンの専門家は、日本哺乳類学会と同じような関心を示しており、ジュゴンをIUCNの絶滅危惧種のレッドリストに掲載しています。

さらに、米国の「種の保存法」(Endangered Species Act)のにおいても、沖縄のジュゴンは絶滅危惧種とされています。

また、米国政府の海洋哺乳類委員会(Marine Mammal Commission)は、辺野古への基地建設計画がジュゴンの生存に深刻な脅威を招くことを懸念しています。

この基地建設計画は、辺野古や隣接する大浦湾に位置するジュゴンの生息地を破壊することになります。

昨年の衆議院選で勝利を収めた鳩山由紀夫内閣総理大臣と民主党は、2006年合意案の見直しと基地移設計画の撤回の要望を表明しています。名護市民もこれまで住民投票で米軍基地建設に対して反対を表明し、先日、沖縄県議会も、米国海兵隊基地を国外・県外へ移設するよう鳩山首相に求める意見書案を全会一致で可決しました。

鳩山首相は、2006年の日米合意案どおりに米国海兵隊普天間基地をキャンプ・シュワブへ移設することを進めるかどうか、あるいは、米国側に対して新たなる代替地の交渉を試みるかどうかを、20105月末までに決断すると表明しています。

私達は、オバマ大統領と鳩山首相が、2006年日米合意案の条項について再交渉し、この破壊的な基地建設計画を中止し、そしてジュゴンが国際生物多様性年である2010年、そしてそれ以降も、末永くその命を輝かせることができるようにしていただくことを強く要請いたします。

辺野古沿岸への飛行場建設計画を撤回することによって、オバマ大統領と鳩山首相は、地球規模の視点からも重要である海洋生態系と、沖縄ジュゴンに残された最適な生息地を守る英断を下すことになります。

オバマ大統領と鳩山首相には、この破滅的な計画の方向性を変える力と義務があります。その英断を下すのは今です。私達は、この移設案の撤回をアメリカ合衆国国防長官と国務長官に直ちに指示されるよう強く求めます。

敬具

基地建設計画の撤回とジュゴンと沖縄の尊い海の環境の保護の呼びかけに賛同した世界中の人々を代表する各団体の署名を同封(添付)しております。どうぞご覧ください。  (原文はhttp://closethebase.org/2010/03/13/center-for-biological-diversity-sign-on-letter/ を参照。)





   
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                                   Bless the dugong 





..........................
1)http://www.youtube.com/watch?v=HoTqqm-bwIc&feature=related
参照)「日本の研究者によれば、辺野古沖には10頭しか生存していない」というEarth Justice のビデオhttp://www.youtube.com/watch?v=OHfO9g-4dPI&NR=1
Protecting the Dugong from Habitat Destruction (with audio)
2)http://www.youtube.com/watch?v=_fKlsOwK2jQ&feature=related
3)http://www.youtube.com/watch?v=tizoDJ6qXAE&feature=related
4)http://www.youtube.com/watch?v=oIR1ZIeq5v8&feature=related
5)http://www.youtube.com/watch?v=5X6KOHd3gPo&feature=related
6)http://www.youtube.com/watch?v=LSCSINHbgg0&feature=related
サンゴの産卵:「海水温が24度Cを超えた初夏、満月の前後の夜にサンゴが一斉に産卵を行う」
7)
http://www.youtube.com/watch?v=bL43VhQ9cBI